<雑記>リンダキューブ アゲイン

雑記

今日私は「リンダキューブ アゲイン」をクリアした。

リンダ(以下この略で統一)は非常にカルト的な人気を誇るゲームであり、シナリオの猟奇的な要素や鬱展開など、非常に尖っているということを、10数年前から聞いており、いずれやろういずれやろうと思っていたものを、ようやく手を付け、先ほど無事にクリアした次第である。

現在、本作をプレイするに、簡単なのはプレステのパッケージ版を入手するか、アーカイブスで買ってプレイするかのいずれかである。

私はアーカイブス版を買ったわけだが、なぜ今、本作をプレイしたのかは現在のプレステの状況も多少影響がある。

PS5の値上げ、そしてPS5プロがまさかの約12万ということで、今かなりソニーやPSは世間から叩かれている。

しかし私が更に驚いたのは、ゲームカタログというサブスクサービスで十三機兵防衛圏や、スターオーシャンなど、日本の人気作が軒並み外れたことである。

私は思った。

「これマジで日本からサービス撤退するのでは」

そう私は焦ったのだ。

正直、最新のPS5のハイエンド系ゲームに関してはさほど興味が無いので別にいい。

しかし私はプレステ1や2の、あの時代特有の尖ったゲームで遊びたいタイトルを心の中で数多く抱えている。

とはいえ冷静に考えれば、そう簡単に日本からサービスを撤退する可能性は低そうではある。

しかしもし、甘く見ていてプレイ出来なくなったのでは、マジで目も当てられない。

そんなわけで私は令和のこの時代に、先日、PS Vitaを購入したのである。

なぜPS Vitaなのかというと、私は基本的に携帯機でゲームをプレイするのが性に合っているというのが第一にある。

趣味は引きこもりなのに体はアウトドアという、人間界のねじれ国会。歪んだコナン君体質の私にとって、実は前から昔の尖った名作をアーカイブで遊べるPS Vitaは憧れのゲーム機だったのだ。

そんなわけでえいや! と1万8000円で中古のPS Vitaを買い、さっそく「リンダキューブアゲイン」をダウンロードしたのである。(ペルソナ2の罪と罰も買ったのら)

そのような事情で、数十年越しの念願でプレイした本作。

正直、最初から度肝を抜かれた。

本作はシナリオA、B、Cがあり、どれから始めてもいい、というマルチストーリーのゲームなのだが、恐らくほとんどの人が最初に選ぶAのシナリオからやばかった笑

普通に人は死ぬし、何かドストエフスキーの二重人格的な幻想と悪夢の入り混じったようなヤツが出てくるし、そして直接的ではないにしろ非常に性的である。

そして厄介なのは、シナリオ以外のゲームの根幹部分が、これまた面白いという事だ。

一応どのストーリーでも、滅びる惑星の動物のオスとメスのつがいを規定の数集めて、箱舟に乗せ、箱舟を発進させるのがゲームの根幹になるのだが、この動物集めが良く出来ていて面白い!

その動物集めの間に、留守電コールが来て、猟奇的なストーリーが進行していくわけで、まさに猟奇的で血なまぐさいポケモンである。

とはいえAをプレイしていて、このレベルならどうにかスイッチでリメイク出来ないかしらと、ぼんやり考えていたのですが、Aシナリオのラスボスの展開を見て私は察した。

「これはスイッチでは絶対無理だな」

私はまだ見ぬ展開、新しい刺激が大好きな人間なのでシナリオAを熱烈に支持しますが、あれを思春期にくらったら、何かしら歪むものがあるかもしれないくらいの破壊力笑

そんなわけで私は今日、シナリオBもCもクリアし、十年来の願望を達成したわけだが、改めてこういう尖ったゲームこそ今必要なんじゃないかと思う次第である。

現在の社会で様々な意識的な問題が良い方向に改善しているのは事実だし、間違っていないとも思う。

しかしエンタメや小説、ゲームにおいては、自由であり枠をはみ出すことこそ、その裾野を広げるのであり、人間の欲望の性質上、怒られるくらいのもの、常軌を逸したようなものなどが無いと、面白くないし、世の中は窮屈になっていくと思うのだ。

その意味で今の若い人は、ある意味で安全で清潔なものだけ与えられてそれはそれで不幸だなと思う反面、いくらでも過去作を調べて入手できるわけだから、個人の意識次第だなとも思ったりする←世代論があまり意味をなさなくなる時代がくるかしら

とかく現代でもリンダのような、猟奇的で妖しく面白いゲームを恐れずに作って欲しいと思う今日この頃である。

(リンダは猟奇的なだけでなく、というより全体で見ると、非常に快楽や鷹揚さを根底とした生命哲学に根差す奥深いゲームなので、いずれ考察したいなあと思います)

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