<雑記>最近読んだマンガ

雑記

この前、マンガが置いてある温泉施設に泊まった時の事です。

そこは3種類のお風呂とサウナが楽しめて、かつ無料で使えるマッサージ機があるので、疲れが溜まった時にリフレッシュとして行く私のお気に入りスポットなのです。

しかもすごいことにそこには漫画がかなりの種類置いてあり、そしてそのラインナップもひと昔前の古びたものではなく、最新の物や話題作をしっかり揃えているのです。

一っ風呂を終えて、さっぱりした私は

「さて今回は何を読もうかしらん」

と漫画の棚を一通り眺めていたのですが、その時目に入ったのが「王様ランキング」という作品でした。

巨人でとても強い王様の父を持ちながらも、自分は体が小さくて、耳も聞こえずに言葉も喋れない王子のボッジが、カゲという黒い影の友達を得たことから始まる冒険の物語なのですが、結構前から話題になっており、ずっと読みたいと思ってたのです。

とりあえず3巻位を席まで持っていきコーヒーを片手に読み始めたところ。

「面白い!」

気が付けば、その施設にあった11巻までを全て読み終えていました。

本作を読んでとても感じるのは、人間をしっかり考えて作っているなあ、ということです。

どんな非道に見えるキャラクターにも、しっかりそういう考えや行動に至ることになった出来事のエピソードがあり、そこにかける作者さんの優しい眼差しがキャラクターに乗っかっているから心が動かされるのだなあと思うわけです。

そしてもう一つ「チ。―地球の運動について―」という地動説を唱えた先人たちの苦悩と努力についての漫画も読んだんですが、これも現状から一歩を踏み出そうとする熱い魂の物語で、とても面白かったです。

そんなこんなで私が最近感じるのは

「漫画が面白くなってきている」

ということです。

私は学生時代、言わずと知れた漫画大好き少年だったのですが(←知ったこっちゃない)

数年前、あるサブカルチャーに強い品ぞろえの本屋に行った時、そこのほとんどの商品が

「人を殺すことを主題に交えたサイコパス系の漫画」

だったことに衝撃を受け、それ以来漫画と距離を置いていたのです。

別にそういう漫画が悪いというわけではなく、むしろ昔は好きだったのですが、それがメインストリームになり、みんながこぞってそれを書き始めるという現象に、とても嫌な感覚を感じてしまったのです。

さらに言うなら学生時代は、「人が死ぬ・殺す」というドラマが刺激的に見えましたが、色んな物を見ていくうちに、「人が殺される」というのは実はとても安易で即物的な刺激に過ぎず、実は大して面白くないということに気付いたのもあると思います。

またドラゴンボールやハンター×ハンターなど、あんなに好きだった少年ジャンプの作品に関しても数年前からダメになっていました。

数年前のジャンプ作品は特に、アンケートの為に毎回毎回安易なエモいシーンが入るのが見ていて疲れてしまい

「これは何か一つのパターンを見せられているだけなのでは?」

と思ったのを最後に私はジャンプを離れていたのです。

しかし最近の漫画は、再び面白くなってきている・・・

まずジャンプ作品が面白く、特に最近の「チェンソーマン」「タコピーの原罪」という作品は文学性が高い、とても社会的な作品で、再びジャンプの評価が変わりました←すぐに意見が180度変わるタイプ

また最近映画化もされた、私が大好きな漫画「子供はわかってあげない」の作者、田島列島さんの最新作の「水は海に向かって流れる」という作品も、微妙な表情や表現と、田島さんでしか表現できない優しくも切ない世界観が余すことなく流れ込んできて、とにかく最高でした。

政治が既に死んでいて、地獄のような世界ですが、だからこそ色んな事をそれぞれが考えるきっかけにもなり、それが質の良い作品を作る一つの要因になっているのかもとも思います。

言うなれば政治は死んでいても、何かを生み出す民間の魂は死んでないのだと思います。

とかく厳しい世の中ですが、面白い漫画や本を読んで英気を養い、出来る限り豊かに生きていけたらいいなと思う今日この頃でした。

何だかよくわからないモノを目指し、ブログやってます
本の書評や考察・日々感じたこと・ショートストーリーを書いてるので、良かったら見て下さい♪

かえる文学をフォローする
全記事雑記
シェアする
かえる文学をフォローする
タイトルとURLをコピーしました