私は結構人生の決断に迷う。
それは大きいことから、些細なことまで様々であり、その度に迷い、迷いに飲み込まれたまま、勢いだけで決断することもしばしばである。
しかし時に、それはまるで何かの啓示の様に答えが導かれることがある。
そしてそれがさる今月の27日に起きたのだ。
まずそもそも私が一体何に迷っていたのかを説明する。
私はこのサイトでたびたびペルソナシリーズの事を話題にし、かつペルソナ4に関してはがっつり考察を上げているくらい、同シリーズのファンである。
ゆえにそのメインディレクターを務めた橋野桂さんが制作した「メタファー:リファンタジオ」の発売を楽しみにしていた。
しかしここで問題が生じる、メタファーはコンソールではプレステ5と4とXbox Series X|Sでしか発売しないことである。
私はいわゆる最新ゲーム機はNintendo Switchの有機ELモデルしか持っていない為、もしメタファーを10月の発売日にコンソールで遊びたいならば、プレステ5か4を買う必要があるのだ(Xboxに悪いイメージは無いけど、パッケージでゲームが欲しい派閥なので今回は除外した)
このサイトでも雑記で、何度か迷っている事を書いたように、私はプレステ5を買うか、プレステ4を買うか、もしくは任天堂の後継機が出るまで待つのかを迷っていた。
当初は、プレステ4を買いメタファーをプレステ4バージョンでやるパターンに傾いていたものの、百英雄伝のロード時間問題を見ていて、プレステ4版も厳しいかなと思い、迷いは深まり、発売日まであと二か月を控え、悶々としていたのだ。
しかしさる8月27日、世界に意志は示された!←仰々しい笑
この日に起きた、まるで何かの運命を導くような特徴的な二つの、まるで正反対の属性を持つニュース。
それは片方は希望であり、片方は闇であったが、むしろその闇こそが私の結論を後押ししたと言っていい。
まず光のニュースで言えば、それはもちろんNintendo Directである。
正直ソフトメーカーラインナップということで、最初はあまり期待していなかったのが、個人的には最高だった。
まずはそのシリーズの連綿とした長さからも、個人的にゲーム界の「失われた時を求めて」(私は未読)だと思っている軌跡シリーズ。
その一作目である「空の軌跡」のフルリメイクが発表されたことである。
軌跡シリーズに関しては、閃の軌跡あたりからは内容的に色々言われていることはあるけども、私は「空FC」「空SC」「零」「碧」「閃」「閃2」「閃3」「閃4」「黎」「黎2」←今プレイ中
ともはや数百時間シリーズに付き合っている家族のようなものである。その意味でキャラクターには他のゲームとは比ぶべくもない思い入れがあるのだ。
ゆえに軌跡シリーズに最後まで付き合うことは、もはや内容がどうとかでなく自明の理だったりする。
そんな軌跡シリーズの第一作である「空の軌跡」がフルリメイクされるってんだから、もう最高である。
軌跡シリーズはこの「空の軌跡」があったから続いていると言っても過言ではなく、本作は後に複数ある賛否両論の作品とは違い、文句なく名作である。
その主人公であるエステル・ブライトはまさに太陽のような子であり、この子がいたから軌跡シリーズはあると言って過言ではないのだ←過言過言ばっかり
そして嬉しいのが幻想水滸伝のリメイクだ。
RPG好きでありながら、私は幻想水滸伝をプレイしたことがなく、これを機に是非プレイしたい。
そしてmoonの開発スタッフが手がける「ストレイ チルドレン」もグラフィックが可愛くて、これももう絶対買いである。
その意味で今回のニンダイは個人的にマジ神であった。
さてここで闇のニュースも取り上げねばなるまい。
それはプレステ5の値上げである。
まさかの発売サイクル後期の値上げに驚きもあれ、更に驚くべきはその値上げ幅である。
現在プレステ5の本体は6万6980円である。
それが9月の値上げで、7万9980円になる。まさかの約8万円である。
プレステ5は最初の発売時の値段が、5万4978円なので、これまでで実に2万5千円値上げしたことになる。
そんなわけで、今SNSではこのニュースで阿鼻叫喚になっているが、ここでは冷静に事実を見ていこう。
まずそもそもこの値上げの根本には円安がある。
米国のプレステ5の値段は499.99ドルであり、それを現在の大体の水準である1ドル150円で換算すると、約7万5000円であり、大体が釣り合う計算。つまり今まではある種の恩恵を受けていたとも言える。
それゆえに日本からかなりの数が利益目的の転売で出ていたという報道もあり、今回の値上げはあくまで為替レートを元に標準に戻した、ともいえるわけなのだ。
さて究極の話、プレステ5の値段をどうしようかはソニーの自由だし、ビジネスである以上、利益を出さなくてはいけないことは自明の理であり、その意味でソニーを責めることは筋が違う気がする。
しかしそれとは別に、いわゆる消費者、ゲームを楽しむ側の意見は、企業の思惑や利益などは全く関係無い。
私たちにとって大事なのは、数少ない賃金の中からやりくりして←私は特に笑 いかに有意義なゲーム体験を担保するかそれだけである。
その意味で言うと、8万円のゲーム機はもう論外だと思う。
これはNintendo Switchの有機ELモデルが約二個半買える値段である。
そして当たり前だが、8万円という数字は、恐らくお年玉でも手が出ない値段であり、キッズ層や学生にはもはや手が届かず、大人でも買うのに躊躇する値段である。
その意味でこの値段は、完全にキッズ層やライト層を切り捨てたものだと思われる。
そもそもソニーにも日本支社があるわけだし、その価格はその国の経済状況も踏まえて決定されるはずで、8万円するゲーム機を日本のライト層がそう簡単に買えないことは、ソニー側にも分かっているはずなのだ。
それゆえの決断と考えると、消費者側から見れば、これはもう日本市場は完全に切り捨てられたのだという結論になる。
そもそもとして私の個人的意見として、エンタメに携わる企業は利益と共に、子供や若い人、そしてそれ以外の多くの人に希望を与える事も使命だと思っているので、日本においては、ライト層や子供を切り捨て、ある種のハイエンド高級路線へと舵を切ったプレステに関しては、個人的に完全に興味がなくなってしまった。
そんなわけで冒頭の私の迷いは、完全に晴れ、道は決定された。
そう任天堂の後継機待ち一択である。
確かにメタファーはやりたいけど、正直な話、一消費者、ゲームを楽しむ者としてプレステにお金を使う気にはなれない。
それに「空の軌跡」や「幻想水滸伝」などスイッチでやるものはまだまだある。
ゆえに任天堂の後継機でソフトが出るまでメタファーは待つことに決定!
そもそもとして、今回の決定で、恐らく日本国内のプレステの地盤は壊滅的になる気がするし、そうなればほとんどの国内メーカーが任天堂に一元化される可能性もあるので、ここは待ちの一択だろう。
とはいえ私の予想は当たり外れはまじで半々、もしかしたらプレステが円高で値引きすることもあるかもだし、そうなったらそうなったらで臨機応変に考える次第。
とはいえ今年中は、そんなに状況は変わらないだろうし、気持ちは任天堂への期待一択です。
その意味で、迷いを断ち切る様な、二つの対象的なニュースに運命を感じつつ、本記事を終えます。(マジでこの先、ゲーム業界のバランス崩れるかもだなあ)