いよいよ2023年も終わりが近づいてきました。
今年も沢山の本を読み、そして自分も色々書きました。
2022年の年末の今頃は確か、「鎌倉殿の13人」の考察を血眼になってやっていたのですが、今年はのんびり過ごしています。
2023年の年初で大きかったのは、自分の短編を3作書いてアップ出来たこと。
「透明」「瞬間循環」「聖夜」の3作は、ある意味で私という人間精神の基本形態みたいなものであり、それを発表出来たのは良かったです。
しかし今書いている長編は終わる気配が無い笑
短編は書いていて楽しいし、終わりが見えているから楽なのですが、長編は毎日ルーティーンのようにこつこつ書く力が必要で、かつ世界がどんどん広がっていき、自分でも何が何だか分からなくなってきます笑
来年こそ長編を完成させます。多分←自分に甘い
読書でいうと春には「かがみの孤城」を読み号泣。
辻村深月さんの深くて優しいメッセージに心が揺さぶられました。
ゲームで言うと、今年の春。私はペルソナ4をプレイ!
最新作のペルソナ5はもはや誰もが認める名作ですが、4は全く5に負けていませんでした。
ペルソナ4に関してはがっつり考察をアップ出来たのも個人的に嬉しかったです。どこかで5もがっつり考察したいのですが、いつになることやら・・・
そして5月、私の人生に決定的な影響を与えた本に出会います。
そう「なめらかな社会とその敵」です。
今まで私がなんとなく信じていた想像力や許すことという理想を、科学的・論理的に練り上げ、さらにその向こうの可能性を見せてくれた傑作で、本作を読んで私は大分生きるのが楽になりました。
そして忘れてはいけないのが、村上春樹さんの最新作「街とその不確かな壁」。
かなり時間をかけて考察し、7月にようやくアップ出来ました。村上さんの優しい着地の物語は、今生きる人へのプレゼントなのだと感じました。
そして8月、私は今頃、ドラクエ11をプレイ。
ずっとFF派だった私ですが(あくまで10までの話)、本作をプレイして「まじでドラクエってすげえええ」となりました。
ここまで王道を高いレベルでやられると、もはや誰もかなわないのでは? そう思うほど圧巻なRPGでした。
秋になり私がはまったのがロシアの文学デストロイヤーことウラジーミル・ソローキンさん。
「青い脂」は現代文学の最前線くらい尖りまくってましたし、さらに「ロマン」は徹底的にあらゆるものを破壊していました。
10月に入り、私は仙台に行き、初めての旅レポをアップ。これはこれでやっていて、とても楽しい経験でした。
そしてこの時期に、念願のドストエフスキー作品の初考察が完成。いつか五大長編全て取り上げたいのですが、まじで無限の時間が必要です。
そして私は今、チャンドラーのフィリップ・マーロウシリーズにはまっている。
そう思うと、今年もまた非常にいい作品や本に恵まれた1年でした。
このブログにおいては、内面を豊かにして、何だかよく分からないものを目指すというコンセプトなので、あまり時事問題は取り上げませんが、日本社会は今めちゃくちゃです。
しかし僕は、悲観的な思いになる一方で、非常に楽観的でもあります。
今はネットやテクノロジーの進化により、個人の力が増大した結果、色んな場所から膿が出ている時なのです。その意味でなまじ上手くいっていて、腐った体のまま進んでいくよりはよほどいいかもしれません。膿を出し切り、新しい社会の形を模索していきましょう。
その意味で、来年以降も私たちに求められるのは、社会の問題に関心を持ちつつも、その闇に引っ張られずに、いかにゆるくなめらかに生きるかです。
このブログでは面白い本や、面白い物を自分のペースで発信して、その感覚を共有出来たらなと思ってます。
てなわけで来年もまたよろしくお願いします。良いお年を♪