考察

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<考察>ねじまき鳥クロニクル

現実の世界と深層心理・無意識の世界を結び合わせて、冒険を展開する唯一無二の物語で、独創的な世界観とその背後に流れる力強いメッセージは、「面白い」なんて言葉でくくるのが失礼になるのではと思うほど圧巻の作品。そんな本作を自分なりに考察した記事です。
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<考察>「一九八四年」 思考が突き詰めた究極の権力体制

「一九八四年」は、イギリスの作家ジョージ・オーウェルのSF小説で、全体主義の国によって分割統治された世界の恐怖を、想像力で描きだした近代文学の傑作です。そんな本作を自分なりに考察した記事です。
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<考察>「恐るべき子供たち」 とどまる者の至る場所

「恐るべき子供たち」は、フランスの詩人ジャン・コクトーが書いた中編小説です。美しい言葉で練り上げた夢想の世界は、想像力の薬と毒を存分にこちらの臓腑にしみ込ませ、しばらく体から黒い力みたいなものが抜けませんでした。そんな本作を自分なりに考察しました。
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<本棚100文字書評>まとめ①

Twitterで「本棚100文字書評」という、本棚にある自分が面白い本を100文字程度で紹介する投稿をしているのですが、けっこう量が溜まったのと、あともう少し深堀したい本もあるので、今回は過去の投稿を振り返りつつ、その本について色々と書いていきます。
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<考察>「推し、燃ゆ」 血みどろで四つん這いの生

「推し、燃ゆ」は、小説家・宇佐見りんさんの2作目の長編小説です。生きること自体がままならない者の叫びを、言葉という武器を使い、心に刺さるように閉じ込めた表現がすさまじく、圧倒されるような力を持つ本作を自分なりに考察しました。
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<考察>「流浪の月」 月は地上を見放す

「流浪の月」は凪良ゆうさんの長編小説で、本屋大賞の大賞を受賞した作品です。目に見える表層や、上辺だけの言葉では表せない社会の本質的問題を浮かび上がらせている圧倒的な作品を、自分なりに考察しました。
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<考察>「薬指の標本」 喪失という暗美

「薬指の標本」は、作家の小川洋子さんの小説で、2005年にはフランスで映画化もされた作品です。読みやすいにもかかわらず、優しく、研ぎ澄まされた世界を心の中に映して出してくれる、唯一無二の描写で書かれる本作を、自分なりに考察しました。
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<考察>「暗夜行路」 宙ぶらりん、それもまた良し

「暗夜行路」は志賀直哉さんの長編小説です。白樺派を代表する小説家として名高い、志賀さんの唯一の長編小説で、なんと完成までに26年かかった大作です。そんな本作を自分なりに考察しました。
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<考察>「ザリガニの鳴くところ」

「ザリガニの鳴くところ」は、アメリカの動物学者であり小説家である、ディーリア・オーエンズが69歳にして書いた初めての長編小説で、発売してすぐにベストセラーになった、世界を席巻した作品です。そんな本作を自分なりに考察しました。
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<考察>「草枕」 風景の後ろに屹立する自意識

「草枕」は明治から大正にかけて作品を発表した文豪の夏目漱石さんの中編小説で、美しい文章や鋭い芸術論、文明論がふんだんに含まれた珠玉の作品です。そんな本作を自分なりに考察しました。