ようやく松岡正剛さんの「千夜千冊」を読み始めました。
松岡さんは「編集工学」という、人間の思考やシステム、創造性などを切り離して考えるのではなく、総合的に編みまとめる方法論を追求していく概念の提唱者で、その圧倒的な知識をもとに書かれた書評の本が「千夜千冊」なのです。
いつか読もうと思いつつも、ついつい物語作品に手を伸ばしてしまい後回しにしてきてしまったのですが、今回ようやく手を付け、そして読み始めたら圧倒的に思白い!
読んでいるだけで、次々と色々な知識が入って来て、好奇心が刺激され、そしてその知識や好奇心が別々ではなく、一つに繋がっていくような感覚に頭がくらくらします。
そんな千夜千冊の中で、私が読了したのが、西洋思想を取り上げた一冊なのですが、その中で哲学者のライプニッツについての箇所が衝撃的でした。
私は以前、哲学のおおまかな流れをまとめた初級本みたいなものを読んでいたので、ライプニッツをモナドという概念を提唱して、そのモナドという世の中を表す鏡みたいなものが世界を映し出し、作っているというようなことを言っていた人だという簡単な認識があったのですが(自分流の解釈です)
ここで松岡さんは、ライプニッツは思想や感情・思考を「記号」として表現して、その記号自体が行ったり来たりする自律的なシステムを構築しようとしていたというようなことを言っており、この発想にとても衝撃を受けたのです。(これもまた自分流の理解です。間違ってたらごめんね)
もしそれが出来たなら、そのシステム及びそれを作ったライプニッツは、ある種、神のような存在になるようなあ、そんなことを思い、ここ数日過ごしていたのです。
そしてカフェでぼーっとしてるときに突如、こんなことを閃きました。
もしかしたら、この世界は全て「文字」が作り上げた世界なのではないか。
ここからは私が勝手に考えた、「なんちゃって世界の成り立ちHow to」なので、話半分に見て下さい笑
良く言われるのが、「人間が見てるものは、膨大な情報を脳が整理統合した物を見てるので、常に何秒か過去の景色を見ている」ということです。
脳が情報を整理する際に使うのは個人的に「文字」だと思っているので、例えば目の前にある椅子や机を文字として「これは机だな」「これは椅子だな」という風に整理しているのだと思います。
つまり我々は文字により整理された世界を見てるとも言えるのではないかと思います。
次に幼少期の記憶について考えてみます。
これは私だけなのかもしれないですが、自分の意識としてしっかりした記憶があるのは、文字や言葉を認識できてからであり、それ以前の記憶はありません。
つまりそこにある物を文字として認識出来てからが自分の始まりなのではないかと思うのです。
そして次に考えるのは人間を取り巻く環境のことです。
宇宙や、地球、太陽・・・・・
これらは絶妙なバランスの上に成り立っています。
しかし、あまりに人類に都合が良すぎる気がするのです。
たまたま人が生きていける空気があり、大量の水があり、太陽は地球を焼き尽くさない距離で温かみを提供してくれ、知的生物は太陽系にいまだ人間しか確認されておらず、侵略者は現れない。
果たしてこんなに都合の良いことがあるのでしょうか。
私はこれらのことを考えるに、この世界は人間のためだけに用意された世界で、そしてその根底で全ての素になっているのは「文字」なのではないかと思うのです。
とはいえ文字と言っても、英語や日本語、記号、象形文字など色々あります。
それじゃあどれが根本なのかと思うと思いますが上に上げた英語などの各文字には共通点があると思うのです。
それは全て「人間の生活など、人間の必要なもの」を表現するものということです。
全てがこれを表現するためにあり、そこにおいて文字は繋がっています。
そしてその表現すべき本質的な「人間の生活など、人間の必要なもの」を定義する、全ての素になるものがあると思い、それが文字、いうなれば「人間文字」だと思うのです。
ここから話をさらに飛躍させます。
そもそも脳や、太もも、自律的な思考体系、つまりは人間という存在そのものが、この「人間文字」によって成り立ち・組み立てられており、だからこそ普遍的な価値観を共有して世界が成り立っているのではないかと思うのです。
さてこうなってくると、その「人間文字」を作った存在が必要です。
私は、この存在は、人間のはるか上のレベルの知能や思考レベルを持った「超越者」だと考えています。
その「超越者」が何かしらの理由で、「人間文字」という文字のもと、脳や、自律的な意識、人間、海や大地などを作り上げ、箱庭に再現したのがこの世界なのではと思うのです。
だからこそ、人間に都合よく宇宙や太陽が設計されているのだと思います。
そんなこんなで世界の根本は「文字」にあるという思い付きの素、最後は神学的な話にまでなっちゃいましたが、こういう風に考えると、本を読むことは世界の成り立ちや根本を読むことに繋がるのかなあとも思うのです。
そしてもしかしたら、いずれ読書や思考の積み重ねを続けていれば「人間文字の本質」に手を伸ばせたり、超越者とお茶をする資格を与えてもらえるかもしれません。
自分の思い付きで、裏付け理論もまるでない、なんちゃって哲学(笑)をここまで書いてきましたが、こうやって考えることはとても楽しいので、引き続き世界の成り立ちについて考えていきたいと思いました。
もしかしたらハムスターのほっぺたの中に宇宙が広がってたりするかもですし、この世界は海の中にある装置が映し出した幻かもしれません。
正解が分からない問題を考えるのは楽しいことカナ♪