私は結構、外で物を書く事が多いです。
家にいるとすぐに寝転んでしまうので、ある程度自分の事を律することが必要なのです。そんなわけでカフェやファミレスのWi-Fiの使用頻度はかなり高め。
使ったことがある人は分かると思うのですが、カフェのWi-Fiとかだと、接続した後にそのカフェのホームページ的な画面に移動し、そこには「なんちゃらフラペチーノ」や「季節限定なんちゃらスムージー」のような新商品やおすすめ商品の広告が出てきます。それがまた美味しそう!
そんな画面をカフェやファミレスでWi-Fi接続する時に何度も見ているうちに、煩悩・本能・欲望の三柱の権化のような私はこのような事を思いました。
「そろそろWi-Fiに香りや、ほのかな味がする時代が近づいているのでは?」
いきなり何を言っているんだろうと思う人も多いと思いますが、これから先を読んでもその思いが変わらないことをここに明記しておきます。
あの特徴的な扇のような、憎くて魅力的なWi-Fiマーク。
現時点ではWi-Fiは無味無臭ですが、もし接続したらフレーバーな香りや味がするWi-Fiが実現した場合、そのマークには新たな特徴が付加されることでしょう。
手始めに行政が、紫色のマークはブドウ味、赤色マークはリンゴ味、黄色マークはバナナ味という基本フレーバーの仕様を決定することになります。
以下、フレーバーWi-Fiの楽しみ方(ブドウ編)
①Wi-Fiマークが紫のお店に入る
②スマホのWi-Fiボタンをオンにし、そのお店のブドウWi-Fiに接続する
③その瞬間に、ブドウのほのかな香りと味が、そよ風に優しく撫でられるように、あなたを包み込む
↓以下、画像
そうなのです。これはまさに電波と五感が混ざり合った新感覚エンターテインメント。
初期の頃は、おそらくブドウとかリンゴのような、一種類の簡単なフレーバーしか電波に閉じ込めることは出来ないでしょう。
しかし現代では科学技術やAI技術は一日毎に加速度的に進化しています。
おそらく様々な香りや味が混ざった複雑なフレーバーを電波に閉じ込めることは、比較的すぐ実現可能になるはずです。
そうなると次の展開は自明の理です。
カフェやファミレスでフレーバーWi-Fi戦争が激化することになるでしょう。
スタバの「キャラメルフラペチーノWi-Fi」は、女性に人気、ドトールでは「きなこ豆乳ラテWi-Fi」の黒糖風味がクセになると話題。そしてファミレスでは「フレーバーWi-Fiバー」という何種類ものドリンクフレーバーが味わえるサービスがそれらに対抗します。
もちろん各観光地では、ご当地フレーバーWi-Fiなるものが誕生することでしょう。
京都の宇治では「宇治抹茶Wi-Fi」、仙台では「牛タン厚切りWi-Fi」、伊勢神宮では「赤福Wi-Fi」。
そしてこれはご当地とは全く関係ありませんが、「ニンニクヤサイマシマシカラメWi-Fi」なるものも登場します。
しかしここで我々は一度立ち止まらなくてはなりません。
大事なのは自制の心。人類はこの成功に対し謙虚でいることが求められます。
それでなくても資本主義社会は成長を求め、欲望を加速度的に増殖させていきます。
しかしこの世には絶対に踏み込んではいけない領域があるのです。
確かにWi-Fiマークと、トイレの流すマークやウォシュレットマークはよく似ています。
↓以下、画像
しかしここで人類が「トイレの水やウォシュレットにも味を付けよう」なんてことを考えたら、とんでもないことになります。
ましあなたがトイレに入り、ブドウやリンゴの匂いがするベトベトな液体がお尻に直撃することを避けたいのであれば、今から人類に対し警鐘を鳴らすべきなのです。
人類には超えてはならない一線がある、そのことを・・・
(おしまい)