<雑記>大きな物語復活の流れ

雑記

VIVANTが面白い。

前にもブログで書きましたが、現在の7話まで見て、個人的にそう感じます。(7話ラストの是非に関しては今後の展開による)

本作は、非常にスケールの大きさや冒険感に重きを置いており、とにかく国と国との移動が多いし、かつ物語のテンポも速いです。

前回に、非常にRPG的な作品であると言いましたが、見ていてスター・ウォーズのようなスペースオペラ感、言うなればアジアワールドオペラのような作りになっていて、国内ドラマが新しいムーブに入ったのかもなあと改めて感じます。

本作は、物語のワクワク感に重きを置いている為、確かにセリフが粗かったり、リアリティに欠けている描写は散見しますが、それらの点も作品内の自由な冒険の雰囲気、逆に言うとセリフが綿密な堅苦しい雰囲気から解き放たれており、壮大な冒険のスケール感を感じれる作りになっています。

若者が恋愛から離れ、最初に恋愛ドラマが死に、それ以降の日本ドラマは病院モノや、警察モノ、中小企業モノなど、ジャンルドラマをひたすら、水戸黄門的成功のノウハウを組み合わせて作るようなものばかりだと感じていたので、こういう作品が出てくるのは嬉しいなと感じます。

また時代が厳しくなるにつれて、2000年代の楽観的コンテンツは勢いを無くし、それに伴い、皆の苦しみや少数者の苦しみなど、それぞれの苦しみに寄り添う物語も増えてきました。

それは本当に素晴らしいのですが、中にはとりあえずそういうワードを出しとけばいいだろうとか、ノウハウ的に作業をしているだけのようなものもあり、本当に素晴らしい作品が光る反面、それ以外のものも多く出てきてるなあという思いもしています。

そんな中、ここでどんな状況の人でも、全てがワクワク出来る大きい物語が復活しつつあることは、とてもいいなあと思うのです。

最近、エックスで話題になってたので「王様戦隊キングオージャー」を、5話くらいまで見たのですが、「今の時代、王様がテーマとか見る気しないな」と思っていた自分をぶっとばしたくなるくらい、しっかりしていました。

主張・思想により是非はあるかもですが、政治やそれを司る者がどうあるべきかというのを、ワクワクする物語に落とし込んでいて、かなりびっくりしました。

最近クリアしたドラクエ11も、これぞファンタジーと冒険の王道と言える、最高峰な作品で、おそらくプレイしてこれを楽しめない人はほとんどいないんじゃないかと思えるレベルを体現していました。(やったことない人はまじでやった方がいい)

現代は様々な問題が多様化して、本当に世の中が複雑化しています。

だからこそ、誰もが乗れる大きい物語というのも絶対に必要だと思うのです。

しかも、こういう大きい物語というのはテレビや大資本と、とても相性がいいと思います。

普段、私は大資本的なものに否定的ですが、もしワクワク感かつ高度なメッセージ性を踏まえた大きい物語を提供してくれるなら、全力で応援しちゃいます。

そして大きい物語でカバーできない部分多くの部分は、他の発想が飛び抜けた変な物語や、それぞれの問題に重心が乗っかった物語で補えばいいのだと思います。

そんなわけで、色んな媒体がそれぞれの個性を活かして、面白い物を作り、気分により緩やかに選べる、なめらかな未来を期待してる今日この頃なのでした。

何だかよくわからないモノを目指し、ブログやってます
本の書評や考察・日々感じたこと・ショートストーリーを書いてるので、良かったら見て下さい♪

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