考察

考察

<考察>「かがみの孤城」 全ての学校に行けない子に差し伸べられる物語という手

「かがみの孤城」は、日本の作家・辻村深月さんの長編小説です。「学校そのもの」や「学校に行けない子」という問題についてを、物語により深いレベルの救いにまで昇華した素晴らしい作品を自分なりに考察しました。
考察

<考察>「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」 全てを打ち鳴らすシナプス的恩寵の鐘

「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」は日本で2023年3月3日に公開された映画で、2023年度のアカデミー賞に最多ノミネートされている作品です。コメディでありながら、メッセージ性が普遍的で、とても真剣なテーマで最高な本作を自分なりに考察した記事です。
鎌倉殿の13人

<考察>「鎌倉殿の13人」 権力の司祭に選ばれた男の壮絶な人生を描いた神的戯曲

鎌倉殿の13人は、2022年に三谷幸喜さんが脚本を務めた大河ドラマです。面白いけれども複雑で難解な鎌倉時代初期というテーマを、分かりやすく描き切り、そして文学的価値の高みも兼ね備えた現代まれにみる傑作!そんな本作を自分なりに考察した記事です。
考察

<考察>「たったひとつの冴えたやりかた」 未知へと踏み出す恐ろしさと素晴らしさ

「たったひとつの冴えたやりかた」はアメリカ合衆国の女性SF作家、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアの短編3編の連作小説です。好奇心や未知の世界の持つ魅力や、そして同時に恐ろしさ、世界の残酷さを描いた非常に思索的な本作を、自分なりに考察していきます。
考察

<考察>「月と六ペンス」 美に捧げる魂の物語

「月と六ペンス」はイギリスの小説家、サマセット・モームの長編小説です。至高の美に手を伸ばし続ける男の、人生の物語は、読むものの魂を振るわさずにはいられません。そんな本作を自分なりに考察しました。
考察

<考察>ねじまき鳥クロニクル

現実の世界と深層心理・無意識の世界を結び合わせて、冒険を展開する唯一無二の物語で、独創的な世界観とその背後に流れる力強いメッセージは、「面白い」なんて言葉でくくるのが失礼になるのではと思うほど圧巻の作品。そんな本作を自分なりに考察した記事です。
考察

<考察>「一九八四年」 思考が突き詰めた究極の権力体制

「一九八四年」は、イギリスの作家ジョージ・オーウェルのSF小説で、全体主義の国によって分割統治された世界の恐怖を、想像力で描きだした近代文学の傑作です。そんな本作を自分なりに考察した記事です。
考察

<考察>「恐るべき子供たち」 とどまる者の至る場所

「恐るべき子供たち」は、フランスの詩人ジャン・コクトーが書いた中編小説です。美しい言葉で練り上げた夢想の世界は、想像力の薬と毒を存分にこちらの臓腑にしみ込ませ、しばらく体から黒い力みたいなものが抜けませんでした。そんな本作を自分なりに考察しました。
考察

<本棚100文字書評>まとめ①

Twitterで「本棚100文字書評」という、本棚にある自分が面白い本を100文字程度で紹介する投稿をしているのですが、けっこう量が溜まったのと、あともう少し深堀したい本もあるので、今回は過去の投稿を振り返りつつ、その本について色々と書いていきます。
考察

<考察>「推し、燃ゆ」 血みどろで四つん這いの生

「推し、燃ゆ」は、小説家・宇佐見りんさんの2作目の長編小説です。生きること自体がままならない者の叫びを、言葉という武器を使い、心に刺さるように閉じ込めた表現がすさまじく、圧倒されるような力を持つ本作を自分なりに考察しました。