<雑記>末端のはなし

雑記

今年の冬は寒い!

去年は、暖冬というやつで厚めのコート1枚あれば、重ね着みたいなことをしないでも全然大丈夫だった印象があるのですが、今年は重ねに重ねて繊維のミルクレープ男状態な私です。

しかし困るのが、いかに服を重ねたとて冷える手や足の指先、「末端」と総称される存在たちです。

特にタチが悪いのが足の指で、部屋にいる時、暖房をつけて体が温かくても、足指だけは紀元前から冷凍されていたナウマンゾウばりの冷たさを誇っていたりします。

さらにいうなら、外出先のカフェで読書している時は、やたら足指だけめちゃくちゃ熱くなったりします。それは紀元前から活動を保ってる活火山の火口のごとしで、読書に集中したい私の意識を全力で妨害します。

なぜ、こうも「末端」に悩まされないといけないのでしょうか?

「末端」以外の部分は、寒かったり熱かったりは全体的な方針に歩調を合わせて展開されるのに、「末端」は「末端」でありながら、中央の指示に全くといっていいほど従いません。


果たして「末端」に苦しんでいるのは人間だけなのだろうか?

そんな疑問から、いろんな動物の「末端事情」について考えてみました。

まず鳥です。

鳥の「末端」と言って、私が思い浮かべるのはクチバシです。

ちょこんと付いてる足よりも、より「末端末端」しているのはどう考えてもクチバシでしょう。

キツツキとか、クチバシをメインに使う鳥は、もしかしたら「末端」の寒さゆえに、木にクチバシを埋め込んでいる可能性があります。

これがタコとかになってくると話が一気に複雑になります。

そう、彼らは足が8本あるのです。

タコに聞きたいのは、8本ある足の感覚で3本は寒いけど、5本は熱いみたいなことがあるのかどうかです。

人間は足が2本だから、指先が冷たいときは両足とも冷たかったり統一が取れますが、さすがに8本で、さらに縦横無尽に動き回る彼らの足が統一の感覚を保っているとは思えません。

そしてさらに話をややこしくしているのが、タコには吸盤があることです。

角度によれば吸盤が「末端」に見えることもあり、そうするとタコには体にあらゆる「末端」が付いている「末期的生物」ということにもなりかねません。

ただ困るのが、もし吸盤が冷え性とかと無縁で、「末端」の進化の先にあるものであった場合、人間にも吸盤を付けた方がいいという結論に至る可能性があることです。

あらゆるところに吸盤が付いている人間を、私は愛する自信が今のところありません。


「末端」があるのは有機物だけではありません。無機物にも「末端」はあります。

人間の意識について科学的答えがまだ無い以上、無機物にも意識がある可能性もあるので、もしかしたら家具やコンクリート、ガラスたちも形状によっては「末端」で苦しんでることが無いとは言えないと思います。

早朝起きて、ひんやりとした空気とお日様に深呼吸して、金属のベンチに座ったとき。そのベンチの鋭く内包された冷気に衝撃を受けたことがあります。

本体であのレベルの寒さなわけで、ベンチの足の寒さを想像するだけで、震えがきます。

そう思うと、家具や家電は非常に厳しい立ち位置に置かれていますが、美術館の彫刻はまだ救いがあります。

人体を模した体をしている彼らには、手袋を付けてあげることが可能だからです。

それを誰かが見たとて、子供か美術館の人の可愛い演出だなと納得してもらえやすく、世間体的にも理解を得られやすいです。

今度、美術館に行くときは、要らくなった手袋を大量に持っていこうと思います。


そして最後に言及しなくてはいけないのが、配線です。

「末端」における「末端」といえば彼ら、配線です。

普通の配線は何かに繋がっていますが、廃屋とかの切られた配線がだらりと伸びている様は、ノスタルジーや退廃をからめた「末端オブ末端」といえるでしょう。

また、よく爆弾テロを止める為、主人公の刑事が、赤と青どちらか正解の配線を切らないといけない!
みたいなシーンがありますが、これも配線側から見てみると違う意味での緊張感があります。

どちらかが「末端」になってしまう!

まさに手に汗握るスリルとサスペンスです。

自分なら、赤い配線はなんとなく温かそうなので、赤を切って、青い配線の幸せの方に肩入れしたいと思いますが、ドラマや映画の中でそこまで考えて行動してる刑事はほとんどいないでしょう。

これからも「末端」のことに関しては、より真剣に考えていこう、そんなことを思いました。(こんな記事ばかりでなくて、ちゃんと真面目に書評とかもしてますのでご勘弁ください)

何だかよくわからないモノを目指し、ブログやってます
本の書評や考察・日々感じたこと・ショートストーリーを書いてるので、良かったら見て下さい♪

かえる文学をフォローする
全記事雑記
かえる文学をフォローする
かえる文学
タイトルとURLをコピーしました