この前、なんとなくテレビをぼーっと見ていた時に、その時かかっているドラマから、いつものセリフが飛び込んできました。
「娘さんを僕に下さい」
そのドラマでは、いよいよそのセリフを言う結婚挨拶イベントが来るのかもしれない、みたいな話をしていたのですが、そのワードを聞いて久しぶりに私の違和感センサーがびんびんに反応したわけです。
「娘さんを僕に下さい」ってありえないな!!
そもそも娘さんは「物」ではないし、増して父親単独の物でないわけです。
もし万が一、女性の方も相手のお母さんに
「息子さんを私に下さい」
というのであれば、まだ分かりますが(とはいえ物扱いはダメ)
そんな風習は無いわけで、まさに女の子を何かの物、もしくはトロフィーの如く扱っているわけで、こんな儀式は一刻も早く撤廃すべきでしょう。
とはいえここまで育ててもらった愛情への感謝への言葉は、あっていいし、人間の礼儀として必要でしょうから、「私たち結婚します」という挨拶はあってもいいでしょうし、その際アドバイスをもらうのもいいでしょう。
しかしここで問題になるのが、相手の父親ががっつり「娘さんを僕に下さい」イベントを待っている場合です。
この場合、気さくにさらりと結婚の挨拶をした場合。
「あいつは礼儀がなっとらん」
とかなんとか言って、いきなりお互いの家族が険悪ムードになる可能性があるわけです。
しかも、今の日本の問題は、保守頑固価値観未アップデートじじいが元凶なものがほとんどなわけで、悲しいことに自分のパートナーの女性がそういう父親だと言う可能性は充分にありうるのです。
しかし、挨拶の席でいきなり男性側が
「お父さん、これからの時代は意識をアップデートしていかなくてはなりません。そもそも娘さんは一人の人間で、お父さんの物でも僕の物でも誰の物でもないわけですから、娘さんを僕に下さいなどという戯言をここでいうつもりはありません。なので結婚の挨拶だけをさせて頂きます。」
と言ったとして、ただでさえ頭が固い人が多いであろう父親側が
「こいつまじでいけすかねえ、絶対酒を浴びるほど飲まして潰してやる」
という時代遅れの報復行為に出てくることは自明の理でありましょう。
ということは解決策としては結婚挨拶の1か月前くらいに、それとなく女性側が父親に
「お父さん、私の結婚する相手の人の考えを先に話しておくわね。家族において、お母さんもお父さんも私も、一個人の人間であって物ではないわよね。だから人を物のように扱う、娘さんを僕に下さいというセリフを彼は言うつもりはないみたいなの。ていうか普通に考えておかしいセリフなわけで、そんなこと言われても困るわよね、ええ分かってます。お父さんは今の時代の同じ世代の中では進んだ価値観を持っている男性だから、元々そんな挨拶されても迷惑だってことは。でも一応言ってみただけなのよ、気を悪くしたらごめんね」
ここまで一息で書いてみて手がめちゃくちゃ疲れましたが、ここまで娘が言えば、いかなる父親とはいえ納得せざるを得ないでしょう。
とはいえおそらくあと10年くらいすれば、「娘さんを僕に下さい」文化も自然と過去の遺物になっているでしょうから、きっとこんな心配をしなくてよくなってるはずです。
というわけで、未だ全く結婚する気配のない私が、朝から無用の想像をして書いた記事をここに終えます。
10年後は日本がアップデートされてるといいなあ←かなり不安