闇市と現代
最近、雑誌の特集で「闇市」についての特集を見てから、闇市への憧れが止まりません。
カストリという、粗悪な密造焼酎を浴びるように飲み、残飯シチューを食らい、屋台ではよく分からない肉が売っている・・・
そこには、剥き出しの食欲や性欲があり、まるで臓物の中を裸足で歩いているような世界が広がっています。
私が闇市に異常な憧れを抱くのも(異常な自覚はアリ)、世の中、特に日本が窮屈過ぎると感じるからです。
特に子供たちの状況が悲惨で、自分が子供の頃は、何だかよくわからないモノや気持ち悪い作品がまだ生き延びていた気がしましたが、最近の子供たちが与えられるコンテンツを見ていても、整理整頓された上辺の道徳を説いているようなものばかりで、新しい感情を想起させるようなものが無いような印象があります。
そして子供たちだけでなく、大人の世界も言ってはいけないこと、糾弾する文化、厳格化していくルールのように、四角くて狭い基本形から、はみ出した物はつぶす!みたいな生きづらさにあふれているように思えるのです。
そういう意味で若者が今、Youtubeのコンテンツに夢中になるのは、腑に落ちます。
Youtuberは現代において、闇市の乱雑さを最も体現してる存在かも、と個人的に思うからです。
特に最近は、無職の人の一日など、地上波では流さないような本当のリアルな生活を切り取った動画が再生数を伸ばしています。
彼らは、自分のやりたいことを、道徳や秩序に縛られずにやっており、そこには剥き出しのリアルさがあります。
薄っぺらい道徳世界で生きている人も、その同調圧力の世界に疲れており、だからこそリアルを感じさせてくれるYoutuberに夢中になるのではと思います。
話は変わりますが、自分はこれから日本は室町時代みたいになっていくのではと考えています(まじで唐突)
室町というのは、力と欲望により、お前の物は俺の物、ルールはあってないような物みたいな、ある意味、戦国時代よりハチャメチャな時代でした。
ここまで貧困化が進むと、みんな生きるためになりふり構っていられなくなるため、性も乱れ、秩序も徐々に崩れていくのではと思うのです。
しかし私はそれでも、今までよりは良いかなあ、と思います。
現在の世界のごたごたにより、色々な膿が可視化出来るようになりました。
特に日本は仕組み的にそれが見えずらかったため、本当のことが分かったことはプラスではないかと思うのです。
社会も個人も、隠れていたむちゃくちゃなモノを全て発散しきったそのあとに、見えてくるものがあるんじゃないかと思います。
もし、闇市が出来たら、何が入ってるか分からない汁物をすすり、どこの部位だから分からない肉をかじり、聞いたことのない果物のお酒をあおり、闇市ライフを満喫しようと思うのです。(何があっても恐くないように体を鍛えようかしら)
つまらない、直線しかない置物みたいな社会が、曲線や、でこぼこ、場所からはみ出してる置物のような、自由で乱雑なわくわくする世界になるのを楽しみにしている今日なのでした♪