書評

書評

<書評>「十日間の不思議」 歪んだ自意識の白昼夢

「十日間の不思議」はアメリカの推理小説の大家、エラリイ・クイーンさんが1948年に発表した長編小説です。ミステリーと文学性が合わさり、とんでもない魅力を放つ本作を、自分なりに書評してみました。
書評

<書評>「そして誰もいなくなった」 ミステリーの女王ここにあり

「そして誰もいなくなった」はイギリスの推理作家の大家、アガサ・クリスティさんが1939年に刊行した長編小説です。ミステリーが持つ魅力、その珠玉を抽出したような本作を自分なりに書評しました。
書評

<書評>「九尾の猫」 人間の奥に潜む、神経のねじれと精神の闇

「九尾の猫」はアメリカの推理作家、エラリイ・クイーンさんが1949年に発表した長編小説です。人間精神の業を描き、とんでもないエネルギーを秘めた本作を自分なりに書評しました。
書評

<書評>「自由研究には向かない殺人」 王道の青春ミステリー

「自由研究には向かない殺人」はイギリスの作家、ホリー・ジャクソンさんが2019年に刊行した、ミステリー小説です。王道ながら二三転する展開と、その裏に潜む人間の闇を描いた本作をじぶんなりに書評しました。
書評

<書評>「笑うマトリョーシカ」 傀儡人形の奥に潜むもの

「笑うマトリョーシカ」は早見和真さんが、2021年に発表した長編小説です。早見さんの本は話題になった「イノセント・デイズ」を数年前に読み、それが非常に面白かったので、今回、書店で平積みされている印象的な仮面の表紙と、ミステリー要素を含んだ政治家の物語という、私の好きなジャンルだったので、速攻で購入しました。
書評

<書評>「鼻/外套/査察官」 妄想と狂気のドタバタ喜悲劇

「鼻/外套/査察官」は19世紀のロシアの作家、ニコライ・ゴーゴリの短編を収録した作品集です。そんな本作を自分なりに書評しました。
書評

<書評>「虐げられた人びと」 貧苦、激情、矜持の三重奏

「虐げられた人びと」は19世紀のロシアを代表する文豪、フョードル・ドストエフスキーの長編小説です。本作品は、シベリア流刑の体験を基にした「死の家の記録」の後に、発表された本格的な長編小説であり、「罪と罰」に始まる五大長編に繋がる、後期ドストエフスキーのスタート的長編です。
書評

<書評>「二重人格」 ねじれた都市人の幻想的悲哀

「二重人格」は、19世紀ロシアの世界的文豪、フョードル・ドストエフスキーの二作目の中編作品です。そんな本作を自分なりに書評してます。
書評

<書評>「2001年宇宙の旅」 未知の彼方の奔流へ放り込まれる唯一無二の読書体験

「2001年宇宙の旅」はSFの大家・アーサー・C・クラークさんの長編小説です。スタンリー・キューブリック監督の映画版に関して、私は常々、人生の映画ナンバーワンだと言ってきましたが、その小説版をとうとう読了しました。
書評

<書評>「琥珀の夏」 理想と欺瞞、揺れ動く心

「琥珀の夏」は、2023年9月に発売された、辻村深月さんの長編小説です。かつて参加したことがある宗教団体「ミライの学校」の敷地内から、白骨死体が見つかったニュースを知った弁護士の法子の視点と、施設にいた少女、ミカの視点から、30年前の記憶、宗教や行政がそれぞれ抱える欺瞞、大人と子供それぞれの思いを描くことに挑戦した力作です。